2014年07月23日
再び、かわにしです。
自分の住みたい集合住宅を考えたとき、すぐにシェアハウスを考えました。
30代のある時期に、私はロンドンのシェアハウスで、外国の人と一緒に風呂、トイレ、キッチンをシェアする暮らしを経験しました。
外国の人との共同生活には不安もありましたが、言葉や文化の違いを当たり前のことと割り切ってしまっていたからか、以外にもトラブルはなく、むしろとても快適であることがわかりました。
一人になりたいときには自分の部屋にいればいいし、寂しくなったら部屋を出ればいい。
何といっても経済的。一人で占有する必要がないものを他の入居者と共有することで、大きな風呂、トイレ、キッチンが使える。
そして、困ったときに助けてくれる人がいる安心感。
昔の人たちは大家族で大きな家をシェアして暮らしていましたよね。そこにはプライバシーがない場合もありましたが、自分ひとりで占有できる部屋さえあればほとんど問題ありません。同居する人たちと仲良く暮らせるなら絶対シェアして暮らしたほうがいいと思うようになりました。
シェアするのことの利点を考えていたとき、「シェアハウスの人たちだけでなく、もっと多くの人とシェアした方がいいのではないか」という考えが頭に浮かびました。
会社勤めの人たちが住むのであれば、平日の昼間は誰もいない時間になります。その時間にシェアハウスのキッチンをコミュニティカフェやコワーキングスペースとして使えたら面白いのではないかと思うようになりました。
そうすればシェアハウスは街ともつながる。
長い間一人暮らしをしていて私が残念に思ったのは、その街の人とのつながりがほとんどないことでした。回覧板も回ってこない。街の人とも交流がない。だから長いこと住んでいるのに、街のことをほとんど知らない。
家と職場の往復で、街に愛着がわかない。それはとても寂しいことですよね。
街の人がシェアハウスに入ってくることで、街の情報が自然に入ってくる。街の中に知り合いができる。
「まちとつながるシェアハウスは楽しいに違いない」
そう考えていたときに出会ったのが影山知明さんのマージュ西国分寺でした。
マージュ西国分寺は厳密にいうとシェアハウスではないのですが、共有スペースにキッチン、ランドリー、屋上庭園があり、また同じ建物にクルミドコーヒーという喫茶店とシェアオフィスがあり、シェアすることの経済性とつながることの価値の2つを実現していました。
「これは影山さんに話を聞かなければ」
2013年1月6日 まだ寒い冬の日に、私は家族を連れてマージュ西国分寺を訪れました。